成功する起業家が「最初のオフィスづくり」に時間をかけない理由

ビジネスの世界で成功を収める経営者と、創業初期に資金難や過労で頓挫してしまう経営者との間には、明確な行動パターンの違いが存在します。その代表例が「オフィス環境に対するリソース配分」です。失敗するケースでは、事業計画が固まる前から不動産屋を何十件も巡り、内装のインテリアにこだわり、高級な事務机や複合機のリース契約に膨大な時間とお金を注ぎ込んでしまい、いざ開業した頃には手元資金が底をつき、営業活動に割く余力が残っていないという本末転倒な事態に陥りがちです。

一方、結果を出す起業家は「オフィスは売上を生み出すための手段に過ぎない」ことを熟知しています。契約書にサインするだけで明日から営業できるレンタルオフィスを戦略的に活用し、創業期の最も貴重な資産である「時間」と「キャッシュ」を本業のマーケティングや顧客開拓へと集中投下しているのです。

【実例】広告代理業Aさんが成し遂げたスピード起業と黒字化ストーリー

埼玉県在住で広告代理業を立ち上げたAさんの実例は、レンタルオフィス活用の優れたモデルケースです。Aさんは創業時、自宅のある埼玉で事務所を構えることも検討しましたが、主要なクライアント候補が東京都心に集中しており、ブランディングや見栄えが取引成立に大きく影響する業界特性を考慮して、赤坂のレンタルオフィスとの契約を決断しました。

「何より一番良かったのは、起業に伴う時間を圧倒的に節約できたことです」とAさんは振り返ります。「通常であれば、物件探しから敷金の振り込み、什器の搬入、ネット開通工事の手配まで少なくとも1〜2ヶ月は費やします。一人で営業から実務までこなさなければならない創業期に、そんな事務作業に追われていたら、独立直後にいただいていた貴重な案件のチャンスを逃していたはずです。レンタルオフィスなら契約した当日に机もPCもネットも揃い、翌朝から顧客対応に100%集中できました。」

さらに、赤坂の一等地住所と「03」電話番号が記載された名刺の効果もあり、大手企業からのコンペを次々と勝ち取り、創業からわずか半年で単月黒字化を達成しました。

不景気や事業転換にも即座に適応できる「固定費の変動費化」

事業経営には好不調の波が必ず存在します。どれほど綿密な事業計画を立てていても、景気の後退、法改正、主要クライアントの業績悪化などによって、急激な売上減少に見舞われるリスクは常にゼロではありません。

自前の賃貸オフィスを長期契約している場合、業績が悪化したからといって家賃を下げることはできません。解約するにも6ヶ月前の予告通知が必要であり、さらに数百万円の内装原状回復費用を支払わなければならないため、「撤退や縮小にかかる費用が払えずに倒産する」という悲劇すら起こり得ます。

レンタルオフィスであれば、業績好調時にはスタッフの増員に合わせて広い部屋へアップグレードし、不況期やビジネスモデルのピボット(転換)時には即座に1名用のミニマムな部屋へダウンサイズすることができます。オフィスコストを固定費ではなく「状況に応じて伸縮可能な変動費」としてコントロールできることこそ、激動の現代ビジネスを生き抜く最強のリスクヘッジです。

優秀な受付秘書とコミュニティがもたらす相乗効果

一人起業や少人数ベンチャーにおいて、電話対応や来客のお茶出し、郵便物の受取といったバックオフィス雑務は、意外なほど本業の集中力を削ぎ落とします。レンタルオフィスに常駐するプロの受付スタッフは、まさに自社の専属アシスタントのような心強い存在となります。

また、先進的なレンタルオフィスには、ITエンジニア、コンサルタント、デザイナー、弁護士や税理士などの士業など、多彩なバックグラウンドを持つ成長意欲の高いビジネスパーソンが集まっています。ラウンジでの何気ない雑談や施設主催の交流会を通じて、自社のWeb制作を同じフロアのデザイナーに発注したり、法務の相談を隣の弁護士に持ちかけたりといった社外コラボレーションが自然発生的に生まれるのも、独立した単独オフィスにはない大きな副産物です。

成長フェーズに合わせた最適なオフィスステップアップ計画

レンタルオフィスは、企業が成長していく過程における「強固な助走台」です。創業から初期の拡大期まではレンタルオフィスの機動性を最大限に活かして強固な財務体質を作り上げ、組織が20名、30名規模へと拡大し、自社の企業文化を空間全体で表現したくなった段階で、初めて自社ビルや大型専用賃貸オフィスへの移転を検討するのが王道の成長ルートです。

無駄な見栄のために身の丈に合わない固定費を抱え込まず、スマートにレンタルオフィスを味方につけること。それこそが、変化の激しい現代市場において最短距離でビジネスを成功へ導く確実な戦略といえます。